リフレイン

毒まみれ

投影

僕は映画を見終わると、自分に何かしらを投影するクセがある。

「悪人」という映画を見た時は、『この田舎の閉塞感に飲み込まれて、出会い厨してる感じ。僕そっくり…熊本住んでたらいつかこうなるわ…アカン…』と言った具合になるし、
おおかみこどもの雨と雪」を見た時は『この男の子、人間社会の熊本から去って、東京という山の中に帰った俺と一緒じゃん。たまには実家帰んなきゃ…』となったし、
アウトレイジ」を見た時は何かあるとすぐ『テメーバカヤローコノヤロー』と言った具合である。

その点、ヒーロー映画はいい。
キャラクターに自己を投影したってソイツにはなれないからだ。
僕は単車の免許を持って無いし、神のハンマーは持てないし、赤金のハデな強化服も着れないし作れない。
純粋にヒーロー像を見続けて、考えて『カッコイイ…』と思いながら余韻に浸れるから大好きなのだ。

そんな僕は昨日マッドマックスの新しいのを見てきた。
ここからは映画の感想。

何にも考えられなかった。
考えれば考える程つまんなくなると感じた。
クルマに火槍を投げつけてクルマがドカーン!!!
太鼓をドンドコしながらギターから火がボワー!!
女を巡っての暴力!銃撃!暴力!
楽しい!楽しい!
暴力!欲望!娯楽!水!母乳!輸血!
スクリーンにぶん殴られるような緊張感で終始目が離せませんでした。

ここで最初の投影する話に戻るけど、今後はただひたすら無心で見ようと思った。
考えたら頭が固くなる。