「ミスチル聞いてそう」と言う偏見
僕はイメージでモノを言われるのが嫌いである。おかげで自己紹介がかなり苦手になった。
今回のタイトルもそれ。この一言は昔働いてた同僚の年下の女性から言われたもの。
そりゃあねぇ、僕が物心付いた頃から聞いてますし、キライじゃないですよ。
「innocent world」とか「youthful days」とか聞いてましたよ。保育園から中学生まで。「atomic heart」は名盤だと思いますよ。
でも違うんだよ。お前が言ってるそのイメージは外見からのモノであって、相手のイメージを勝手な決め付けで言ってるから僕もムカつくんだよ。
この同僚には他にも「その顔でお礼参りとか言わないで…」などと言われました。
ナメられとる…!
ハッキリ言うとミスチル聞くよか僕はB'zを聞くし、SEKAI NO OWARIを聞くくらいならXJAPANを聞くし、僕の頭の中の音楽はロックとメタルとハイエナジーで溢れているのだ。
この傾向になったのは中学生からだけど、僕がX好きだって話をしたら
「ギターの人が自殺したんでしょ」って言われて、
その場で同級生に「このハゲ!!!!」とブチ切れて、しばらくの間「もう二度と音楽の話は人とするまい」と思いましたね。
この偏見は親にもやられていて、まぁ小さい事の積み重ねなんですが、何かアニメっぽい物がテレビで出てくると
「アンタの好きそうなアニメ」って。
別に毎週かじりつく程見てないし。
この空は低すぎる。
早くあの空へ帰らなきゃ…
投影
僕は映画を見終わると、自分に何かしらを投影するクセがある。
「悪人」という映画を見た時は、『この田舎の閉塞感に飲み込まれて、出会い厨してる感じ。僕そっくり…熊本住んでたらいつかこうなるわ…アカン…』と言った具合になるし、
「おおかみこどもの雨と雪」を見た時は『この男の子、人間社会の熊本から去って、東京という山の中に帰った俺と一緒じゃん。たまには実家帰んなきゃ…』となったし、
「アウトレイジ」を見た時は何かあるとすぐ『テメーバカヤローコノヤロー』と言った具合である。
その点、ヒーロー映画はいい。
キャラクターに自己を投影したってソイツにはなれないからだ。
僕は単車の免許を持って無いし、神のハンマーは持てないし、赤金のハデな強化服も着れないし作れない。
純粋にヒーロー像を見続けて、考えて『カッコイイ…』と思いながら余韻に浸れるから大好きなのだ。
そんな僕は昨日マッドマックスの新しいのを見てきた。
ここからは映画の感想。
何にも考えられなかった。
考えれば考える程つまんなくなると感じた。
クルマに火槍を投げつけてクルマがドカーン!!!
太鼓をドンドコしながらギターから火がボワー!!
女を巡っての暴力!銃撃!暴力!
楽しい!楽しい!
暴力!欲望!娯楽!水!母乳!輸血!
スクリーンにぶん殴られるような緊張感で終始目が離せませんでした。
ここで最初の投影する話に戻るけど、今後はただひたすら無心で見ようと思った。
考えたら頭が固くなる。
銀行で大きなお金を拾った話
この前、銀行ATMの機械の上に札束の入った封筒を拾った。
千円札五十枚の五千円札二枚。
過去最高額。
本当に落ちてるもんなんだこんな大金。
これが一万円札くらいだったら、ネコババ上等なんだけども、落とした場所が銀行でピン札で紙幣が合計60枚。
拾った場所が場所だし、僕は特にお金に困ってる訳でもなかったし、
何よりこの時珍しく「落とした人困ってんだろうなぁ…」という善意が働いてしまった。
後「どうせ落とし主なんて現れないし半年後だかに合法的に貰えばいいや」と楽観視してました。
警察の人も「十中八九落とし主は現れないでしょうw」くらいの感じだったのでその日はスキップしながら帰ったんです。
月曜日。警察から電話。緊迫する僕の心。
落とし主が現れてお渡ししたという報告の電話。あーあ。
(やっぱりツイッターに晒したのがまずかったか〜〜〜〜!!)と思ったのも束の間、落とし主から電話。
「この度は本当にありがとうございました。」
オバサンっぽい声。
ぼく「いえいえ、見つかってよかったですね」
心にもなってねぇ僕の言葉。
「お礼は…何か欲しい物とか」
現金と言っておきました。
そして今日会社に菓子折りと現金持って来られました。ホントにヨカッタですね。
この出来事で僕が思ったのは
「落とし主が現れて『ああ〜〜〜〜』ってなるのはクズみたいだからやめよう」 と思ったのと、
「こういうのを具体的にSNSで実況したら落としてないかもしれない奴がかっさらっていく可能性があるのでこういうのを晒すのはやめよう」 と思いました。
あのオバサンはTwitterやってる様には見えなかったので、まぁ本当の落とし主だろうと思っておく事にしました。
いいことしたね
父の日
父の日。父親が存在しない僕には何も無い普通の日。
ちょうどいいので自分の父親の話をしようと思う。
母さんが26歳くらいの時、友達と一緒にカナダにスキーに行った先のツアーコンダクターだった父と仲良くなって、父が一緒に日本に引き揚げて交際がスタート。
英語がペラッペラでスキーが滅茶苦茶上手かったらしい。
その後ゴールイン。当時は調布に住んでたらしく、一戸建ての貸家に二人で住んでいたらしい。
その二年後、昭和63年5月8日に僕が産まれた。実家のどこかに生まれた時の写真はいくつか残っている。
僕が2歳の時。二人は離婚した。
理由は父親が全く働かなくなったため。
母が僕を連れながら必死で働いていたそうだが、遂に我慢が出来なかったらしい。
最後に父は母に「息子を抱かせてくれ」と言ったらしいが母は断ったそうだ。許せなかったんだと。
ここまでが僕の本当のお父さんの話。
27になった今でも僕は父に会えていない。
この父親が写真一枚残さず消えたため、自分の実父は想像上の生物となってしまっている。
ここで生まれてくる「あるかもしれない可能性」を考えるのはメチャメチャ楽しいし、ツイッターのネタにした事もある。
例えば 「実は父親方の実家が金持ちで、本当は最初から働く必要のない家で、俺の親父が死んだら自分に突如大金が転がり込んでくる可能性」 とか
「ロクデナシの力をフル活用してあっちこっちに子供作って、僕の腹違いに十二人の妹がいる可能性」とかね。
普通に考えたら野垂れ死んでる可能性が一番高いけど、もし生きてたとしてもこちらから会いに行くことは無いと思う。
最低のヒモ男だしな。
この後母は再婚する事になるんだけどそれはまた別の機会にしよう。
ここまで書いてたら、父の日が終わってしまった。
いいよね別に。僕には特に何も無い普通の日だしさ。
毒
心に毒が回ってしまった。
どうすることも出来ない垂れ流すだけの排泄物。吐き出す事も出来ずに現実にまで重くのしかかる。
型の中に体をはめ込まれ、泥を流し込まれ、コンクリートのように固められ、動けない。それが今の自分。
人に触れるとさらに回ってしまう。爆発したら他の物まで吹き飛ばしてしまう。
毒の回りが早くなってしまったのはどこからだろう。
骨肉の争い。半生を台無しにしてくれた人間との再会。友人からの拒絶。裏切り。
身に付けた力や毒に対する免疫がたったの半年で脆くも崩れ去ってしまった。
太陽はもはや遠く。
俺の世界は一人ぼっちのくすんだ世界。
光はあそこにある。しかし翳りが見えた。太陽は自分の光が欠けている事にも気付いてない。
この毒は光を消してしまうだろう。
猛毒にまみれた自分の姿を太陽の前に晒す事は出来ない。
俺の心を消してくれ。手の震えを止めてくれ。足の沈みを取ってくれ。
それでも帰らなきゃいけない。
つかめなくても必ず手にしたい。光を。
でも今は自分で消し去らなければならない。でもいつかは薬になってくれると思う。
今はこれが精いっぱい。