リフレイン

毒まみれ

父の日

父の日。父親が存在しない僕には何も無い普通の日。

 
ちょうどいいので自分の父親の話をしようと思う。
母さんが26歳くらいの時、友達と一緒にカナダにスキーに行った先のツアーコンダクターだった父と仲良くなって、父が一緒に日本に引き揚げて交際がスタート。
英語がペラッペラでスキーが滅茶苦茶上手かったらしい。
その後ゴールイン。当時は調布に住んでたらしく、一戸建ての貸家に二人で住んでいたらしい。
その二年後、昭和63年5月8日に僕が産まれた。実家のどこかに生まれた時の写真はいくつか残っている。
 
僕が2歳の時。二人は離婚した。
理由は父親が全く働かなくなったため。
母が僕を連れながら必死で働いていたそうだが、遂に我慢が出来なかったらしい。
最後に父は母に「息子を抱かせてくれ」と言ったらしいが母は断ったそうだ。許せなかったんだと。
ここまでが僕の本当のお父さんの話。
27になった今でも僕は父に会えていない。
 
この父親が写真一枚残さず消えたため、自分の実父は想像上の生物となってしまっている。
ここで生まれてくる「あるかもしれない可能性」を考えるのはメチャメチャ楽しいし、ツイッターのネタにした事もある。
例えば  「実は父親方の実家が金持ちで、本当は最初から働く必要のない家で、俺の親父が死んだら自分に突如大金が転がり込んでくる可能性」 とか
「ロクデナシの力をフル活用してあっちこっちに子供作って、僕の腹違いに十二人の妹がいる可能性」とかね。
 
普通に考えたら野垂れ死んでる可能性が一番高いけど、もし生きてたとしてもこちらから会いに行くことは無いと思う。
 
最低のヒモ男だしな。
この後母は再婚する事になるんだけどそれはまた別の機会にしよう。
ここまで書いてたら、父の日が終わってしまった。
 
いいよね別に。僕には特に何も無い普通の日だしさ。